漫撒春眠紅餅2016年 その3.
製造 : 2016年03月21日
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)香椿林
茶廠 : 店長ふじもと
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : お菓子の缶
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺・茶杯+鉄瓶・炭火
お茶の感想:
『漫撒春眠紅餅2016年』。
ひさしぶりにこのお茶を飲んでみた。
わずかしか残っていない。
実験的につくって失敗しているが、学ぶこともある。
この当時はまだ采茶のタイミングがわかっていなかった。
オリジナル製法の紅茶においては、若葉がそこそこ成長して葉の成分構成が変わるのを待ったほうがよい。
ほんの3日か4日の差であるが、これが大きい。
おそらく雲南紅茶全般にも共通する。
後に、春より秋のほうが紅茶に向いているという結論に至る。
+【通信講座#005 茶葉との対話】
泡茶は慎重に、茶葉を煮やさないように。
茶葉が湿気たときの酸味が出ている。
他のオリジナルの紅茶に比べて酸味が強い。
これも頭春の早すぎる采茶のせいで、茶葉の繊維の水捌けが悪いのが原因と思う。熟成中に湿気やすい。
1980年代の老茶の高級茶で、特に細かな新芽・若葉で構成された小葉青餅と呼ばれる”7532七子餅茶”は、香港など高温多湿の倉庫での歩留まりが悪かった。マイナスな印象の味になりやすい。
同じ倉庫で熟成された大葉青餅は問題なかった。この違いも茶葉の繊維構造の違いだと思う。
酸味の原因は、圧餅の蒸しによる熱が足りないせいもある。
しっかり熱(火)を入れて、ある種の成分変化を止める必要がある。
薬草のアロマオイルのような神秘的な香りが混ざる。
以前の記事で「白茶に似ている」と書いていたが、白茶の老茶にも共通する香り。
紅茶の軽発酵(茶葉の成分変化のみの発酵)は”完全発酵”と言えるくらいにするのが理想だが、早すぎる春の新芽・若葉は発酵するのに十分な成分構成ではない。微発酵くらいの白茶に似たところが出てくる。
陰の味わいの熱帯雨林の森。
茶酔い感は陰のお茶ならではで、深い底に沈んでゆける。
3煎めからは酸味が消えて甘いお茶になる。
6煎めになると紅茶の味さえ薄れて、純粋な甘い水になって、それでももう一杯飲みたくて終わりがなくなる。頭春の茶葉は水質のキメ細かくて、味はなくても舌触りや喉越しに甘い。
他人に飲ませるなら説明なしにシレッと淹れたほうが面白いかもしれない。
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)香椿林
茶廠 : 店長ふじもと
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : お菓子の缶
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺・茶杯+鉄瓶・炭火
お茶の感想:
『漫撒春眠紅餅2016年』。
ひさしぶりにこのお茶を飲んでみた。
わずかしか残っていない。
実験的につくって失敗しているが、学ぶこともある。
この当時はまだ采茶のタイミングがわかっていなかった。
オリジナル製法の紅茶においては、若葉がそこそこ成長して葉の成分構成が変わるのを待ったほうがよい。
ほんの3日か4日の差であるが、これが大きい。
おそらく雲南紅茶全般にも共通する。
後に、春より秋のほうが紅茶に向いているという結論に至る。
+【通信講座#005 茶葉との対話】
泡茶は慎重に、茶葉を煮やさないように。
茶葉が湿気たときの酸味が出ている。
他のオリジナルの紅茶に比べて酸味が強い。
これも頭春の早すぎる采茶のせいで、茶葉の繊維の水捌けが悪いのが原因と思う。熟成中に湿気やすい。
1980年代の老茶の高級茶で、特に細かな新芽・若葉で構成された小葉青餅と呼ばれる”7532七子餅茶”は、香港など高温多湿の倉庫での歩留まりが悪かった。マイナスな印象の味になりやすい。
同じ倉庫で熟成された大葉青餅は問題なかった。この違いも茶葉の繊維構造の違いだと思う。
酸味の原因は、圧餅の蒸しによる熱が足りないせいもある。
しっかり熱(火)を入れて、ある種の成分変化を止める必要がある。
薬草のアロマオイルのような神秘的な香りが混ざる。
以前の記事で「白茶に似ている」と書いていたが、白茶の老茶にも共通する香り。
紅茶の軽発酵(茶葉の成分変化のみの発酵)は”完全発酵”と言えるくらいにするのが理想だが、早すぎる春の新芽・若葉は発酵するのに十分な成分構成ではない。微発酵くらいの白茶に似たところが出てくる。
陰の味わいの熱帯雨林の森。
茶酔い感は陰のお茶ならではで、深い底に沈んでゆける。
3煎めからは酸味が消えて甘いお茶になる。
6煎めになると紅茶の味さえ薄れて、純粋な甘い水になって、それでももう一杯飲みたくて終わりがなくなる。頭春の茶葉は水質のキメ細かくて、味はなくても舌触りや喉越しに甘い。
他人に飲ませるなら説明なしにシレッと淹れたほうが面白いかもしれない。