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茶教室・京都

刮風古樹青餅2018年・緑印 その5.

製造 : 2018年4月11日・12日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火
独り茶
独り茶

お茶の感想:
おっさんの”独り茶”気に入ってる。
お茶の世界観が的確に表現できていると思う。
ひとりで飲むなら高級茶。
【刮風古樹青餅2018年・緑印】
茶葉が大事。
なにがなんでも上等でホンモノのど真ん中のやつ。
お得感とか、手軽さとか、経済的とか、良心的とか、そんな言葉で誤魔化しちゃいけない。
自分の気の弱さを味わって惨めになるから。
今この瞬間は世界の誰よりも良いお茶を飲んでいる。ひとりで飲むからこそ誇らしくあるべし。
独り茶
注ぎ
上質な茶葉は陰の酔い。
もっと深く沈むほうへ、もっと内側のほうへ。
快楽なのに陰。
時間の感覚がなくなる。
聞こえている音が気にならなくなる。
見えているものの意味がなくなる。
陰の茶酔いに入ってゆくと、視覚効果のあるものや音楽などの外側の世界に価値がなくなるので、それらの演出は効果的でない。
お菓子はいらない。お菓子を食べて茶酔いを切ってしまうのは、眠って夢を見ているところに水を浴びせるようなもの。
注ぎ
聞香
茶湯
お酒は大丈夫。
陰の酔いの終盤に現世に戻ってくるためのクスリになる。
陰の酔いをみんなと共有するのは難しい。
喫茶でお茶を飲む、または茶会でお茶を飲む。
これと独り茶はまったく別モノ。
精神的なところが違う。
独り茶をするのが難しい人が多いのではないかと思う。
カンタンにひとり静かになれない。
スマホやテレビで脳が痺れていて、経済合理性や善悪に脳が囚われている。
独り茶しながらスマホをいじったり、明日のことを考えたり、悩み事を悩んだり。
ただお茶を味わうというカンタンなことが意外とできない。
どうやって独り茶になじんでゆくのかを、これから少しずつ書いてゆくつもり。

祈享易武青餅2014年 その10.

製造 : 2014年04月02日
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山一扇磨
茶廠 : 上海廚華杯壷香貿易有限公司監製
工程 : 生茶のプーアール茶
形状 : 餅茶357gサイズ
保存 : 茶箱
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 景徳鎮白磁蓋椀・茶海・茶杯・鉄瓶+炭火

お茶の感想:
通信講座の紹介。
【通信講座#006 茶葉の水質をみる】
今回は品茶がど真ん中のテーマ。
過去最も難しい飲み比べになる。
難しいからこそ品茶の世界の奥深いところへ案内できると思う。
茶葉の名前を伏せてA.B.としか記していないので、おそらくどっちがどっちか当てられない。中国茶を仕事にしている人でも危うい。
上から目線で悪いけれど、日本の品茶のレベルは低い。
日本には良い茶葉が流通しないとボヤく声を聞くが、良い茶葉がわからないところに流通するはずがない。
品茶は、教本になりえる正しい茶葉がないとダメ。手当たり次第に数をこなしても、すべてハズレのどんぐりの背比べにしかなっていない可能性もある。
このお茶『祈享易武青餅2014年』は正しい教本になる。
通信講座#006
通信講座#006
もっとも伝えたいことはシンプル。
茶葉の良し悪しは身体に選ばせること。
一度コツがわかれば、後はカンタン。どんな茶葉でも通用するだろう。
身体に選ばせるのは、茶葉だけでなく生薬の良し悪しを見るのにも共通する。
自分はこれを米やお酒を選ぶのにも応用している。
有名茶山と無名茶山の違いであると紹介したのは余分だったかもしれない。
ただ、自分の経験上(上海で老茶を品茶していた2003年から現在まで)、身体の選ぶ茶葉がことごとくホンモノの銘茶や歴史ある有名茶山(ニセモノや粗悪品ではない正しい茶葉であることが前提で)のものであるから、これを確信している。
昔の人は知っていたのに今の人にはわからない。
これは中国でもおなじこと。
人類は進化しているのかもしれないが、品茶の能力は落ちている。
鍛えなおすしかない。
教材の茶葉は2つともベストなコンディション。
袋詰をする前に炭火の遠火で温めてしっかり水抜きをしてあるので、品茶のときはそのまますぐに使える。
1回2gでも3回分チャンスがあるから、仲間で集まって品茶するのも良い。

刮風古樹青餅2018年・緑印 その4.

製造 : 2018年4月11日・12日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火

お茶の感想:
熟成の話題。
微生物発酵していない生茶。
1990年代以降の新しい生茶の長期熟成については、まだこれといった成功モデルが無い。
プーアール茶の消費の多い広東・福建・台湾を中心に各地で様々な試みがあることは聞いているが、しかし、もしもどこかである熟成方法に目覚ましい成果が上がっていたら、それはみんなに真似をされて広まるはずで、西双版納でお茶づくりを続けている友人たちもすぐに真似て、その情報が伝わって来るはずだが、今のところそうなっていない。
みんなが迷走中なのだと思う。
この状況が自分にとっては面白い。
自分なりのやり方で、みんな(長期熟成に関心のある茶友たち)を驚かせるほどの成果を上げるチャンスがあるかもしれない。
京都東山壺入り熟成のお茶。
+【刮風古樹青餅2018年・緑印】
緑印
熟成5年めになった。
最近よく飲んでいる。
お茶の味の出方が面白い。
濃くすると苦いお茶になり、薄くすると甘いお茶になる。
中間のちょうどよいバランスにならない。
何度試してもそう。
淹れ手の技術が試される。
熟成によってお茶の味の出方が変わる。泡茶の技術もそれに合わせてゆくべき。
熟成というと、味がまろやかになるとか、深みがでるとか、香りが変わるとか、そういうところに注目されがちだが、しかしそれは淹れ手の技術的な表現が伴ってこそのもの。
泡茶
茶湯
熟成味の表現。
微生物発酵していない新世代の生茶は、泡茶技術がともなって、新しい熟成味の世界が開花すると予測する。
長期熟成は、途中でブレてはダメ。
たまにこうして自分の方針を表明しておかないと、焦って別の方法を試しそうになる。
新しい方法を試すなら新茶を仕入れてからにするべし。

刮風古樹青餅2018年・緑印 その3.

製造 : 2018年4月11日・12日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火

お茶の感想:
さきほど黄印を飲んだので、ついでに緑印も飲んでおく。
緑
包み紙
2枚目を崩す。
1枚目は、試飲用に形の崩れたクズ茶葉を固めている。湯を注ぐと急に濃く出過ぎて味が濁る。
なので、ほんとうに美味しく飲めるのは形のキレイな茶葉。
2枚目からは、形のキレイな茶葉だけを固めて餅茶にしている。
裏
表
せっかく形のキレイな茶葉なので、崩すときにボロボロにしたくない。
慎重に、うなぎの目打ちで餅茶の表面の茶葉を一枚一枚ゆっくり剥がすように崩す。
一
三
美味しさが怖いくらい。
死期が近づいているかもしれない。
お茶の上等は陰の味わい。
ひとつ飲んだら一日が終わった感があるけれど、ふたつをいっぺんに飲んだら人生が終わりそう。
今夜はお酒で俗世に戻ろうかな。
葉底

刮風古樹青餅2018年・黄印 その6.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火

お茶の感想:
自分がつくったこともあって、このお茶をよく飲む。
ひとつのお茶を一年続けて飲むと、四季折々の身体の変化が見えてくる。
お茶の味が苦く感じたり、甘く感じたり、渋く感じたり、いつ飲んでも異なるのは、自分の味覚が変わっているせい。
気温の変化によって茶器の効力も変わる。
冬は温度が下がりやすいので、高温を維持するように心がけて淹れていた。今は5月半ば。同じように淹れたら、このお茶の新芽・若葉は煮えて苦味が強く出る。
今はまだ厳しく感じるが、もっと暑い季節になれば、この苦味が涼しく心地よいものになるだろう。
餅面
泡茶
茶湯
葉底
刮風寨茶坪のお茶は、回甘の早いのが特徴。
苦味がほんの数秒で甘味に変わる。
苦味のボリュームとおなじボリュームで甘味が返って来るから、脳がぐるぐるくる。
しばらく毎日飲もうかな。
暑い季節は生茶がたくさん飲めて嬉しい。

刮風八樹青餅2018年 その4.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶王樹
茶廠 : 北京の茶友と瑶族の農家
工程 : 生茶
形状 : 餅茶192gサイズ
保存 : 茶箱
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の杯 鉄瓶・炭火

お茶の感想:
所有している中で、2000年以降の生茶の中では一番高く評価しているお茶。
茶教室でリクエストできる。
+【刮風八樹青餅2018年(リクエスト)京都】
餅面
裏
茶器
温め
泡茶
ひとくちめは「あれ?」と思うほど味がしない。
水質には栄養の充実感がある。味だけが見えない。このギャップで脳が美味しさを勝手につくってしまう。
想像の味は現実の味を超える。
どんなに美味しいお茶も、味のしないお茶には勝てない。
なぜ清代に漫撒山が高級茶づくりの茶山に選ばれたのか。
その答えを見つけられる。
葉底

刮風茶王樹青餅2018年 その1.

製造 : 2019年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶王樹
茶廠 : 農家と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶200gサイズ
保存 : 茶箱
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火
鉄瓶

お茶の感想:
2018年春の茶王樹のお茶。試作品。
細かくて揉捻も効いているが、ツヤがない。色が悪い。
殺青の技術不足。
殺青を担当した人から「焦がした」と聞いていたが、問題はそこじゃない。薪の火が弱くて、鉄鍋の中で意図しない軽発酵がすすんだ状態。
全体的に緑の部分が少なくて、水分の多い茎のところがとくに紅く変色している。
殺青
茶湯
製茶の粗はノイズになって、そこに意識が向いてしまって茶酔いの入り口を邪魔する。
葉底
葉底に焦げが見つかる。
殺青終盤の薪火が強すぎる。
茶壷
ちょっと古い宜興の茶壺。
表面にお茶をかけたりしないで、そのまま使って、表面に自然なツヤが出てきたらよいなと思う。

刮風古樹青餅2016年・平地 その1.

製造 : 2016年4月初旬 (采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火
茶葉

お茶の感想:
刮風古樹青餅の試作品。
2016年の春に仲間がつくったお茶。
茶坪の斜面には高低差がある。
契約している農家が権利を持っている斜面だけでも高低差50メートルほどある。
この斜面の上のほうには原生林の森があり、下のほうには沢がある。
森と沢の間の斜面に古茶樹が群生している。
上のほうの斜面は急角度で、手をつかないと立っていられないほど。下のほうになるほど斜面が緩やかになって、沢の近くは少しだけ平地になっている。
その平地に育つ茶樹から采茶してお茶にしてある。
刮風寨だけでなく、どこの茶地でも斜面の角度が急であるほうがお茶は上質になると言われている。
どれほど違うのか確かめないと気がすまないので、この試作品がつくられた。
茶坪
茶樹の育つ土地の地形がお茶の味に関係している。
この場合のお茶の味は、味や香りに現れる薬効を評価する。
刮風寨を含む漫撒山全域は、山の峰に沿って森がある。
茶坪
一般的に高い山の頂上付近は、強い風で樹々が茂らず、岩肌が出ているようなイメージがあるが、漫撒山はその逆である。
山の峰を覆う森の樹の葉っぱが、風が運んでくる霧や雲から水滴を集めて下に降ろす。
なので峰に近いところでも水が豊富で、そこらじゅうに小さな沢ができている。森に沢蟹がいる。
刮風寨の茶坪の斜面の上のほうの森に近いところが狙うところ。
逆に、下の方の平地にある茶樹はお茶の味はどんな感じなのか。
茶葉
まず、平地のほうが太陽光の当たる時間が長いから、茶葉が葉焼けしてやや黄色っぽい。
葉焼けした茶葉にはそれ特有の渋味がある。
茶酔いの当たりが強くて、急に頭に血が上る感じがする。
土質の違いが現れるのだと思うが、味に濁りがある。層が厚くて味が充実しているいようにも感じるが、なんとなく浅い。
泡茶
葉底
味や酔いの美しさのどこが薬効なのか?と思うかもしれないが、美しい音色や美しい色彩や模様、これらにも薬効があると考えるのが昔の人の見方。

刮風古樹青餅2018年・緑印 その2.

製造 : 2018年4月11日・12日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火
温茶器

お茶の感想:
刮風古樹青餅2018年・緑印
このお茶をいっしょにつくった仲間たちで集まって自己評価をしたことがあった。
+【刮風古樹青餅2018年・緑印】
刮風寨の茶坪のお茶。
茶坪にするか、茶王樹にするか、どちらかを選ぶことができた。
この二箇所は距離が離れているので、采茶から製茶まで全行程を管理するなら一箇所を選ぶしかない。
全員が納得して茶坪にしたけれど、1年後に評価したときに、やはり茶坪よりも茶王樹のほうがよかったかもな・・・となった。
茶湯
葉底
市場の評価も茶王樹のほうが高い。
あえて茶坪に賭けたのは、山を歩いて、茶樹を見て、こっちのほうが気持ちがよいと感じたから。
茶王樹よりも人気のない茶坪は、そこへ入る人の数も回数も少なくて、自然が手つかずな感じがした。
”古樹味”という観点からすると茶坪のほうが良いと思う。通信講座で古樹味を解説している。
+【通信講座#002 消えゆく古樹の味】
最近買った茶壷が中途半端にカッコ悪いので、取っ手のところにアルミ線を巻いてしっかりカッコ悪くした。
取っ手に指が引っかかって持ちやすくなっている。
茶壷

刮風八樹青餅2018年 その3.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶王樹
茶廠 : 北京の茶友と瑶族の農家
工程 : 生茶
形状 : 餅茶192gサイズ
保存 : 茶箱
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺・杯 鉄瓶・炭火
茶室
茶器
あたためる

お茶の感想:
お茶づくりの仕事をやめることにした。
今日はこのお茶。
+【刮風八樹青餅2018年 その1.】
注ぎ
茶湯


茶想

試飲の記録です。
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