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茶教室・京都

益木堂那カ古樹純料茶10年 その3.

益木堂那カ古樹純料茶10年
製造 : 2010年春
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
ほんとうは蓋碗でキッチリ淹れた方がよいお茶。

お茶の感想:
引き続き那カのお茶。
このお茶は味の主張が強いから飽きると書いたが、飽きない飲み方をしたらよいのかもしれない。小葉種の輪郭のある味、色彩の華やかさ、そういうのはたまに飲んでみたくなるもので、毎日のお茶にしなくてもよいのだろう。
小さめの蓋碗で丁寧に淹れて2〜3口すする。気持がぱっと切り替わる。
それで十分。一日じゅうガブガブ飲む必要なんてないのだ。

ひとりごと:
逆に、奥ゆかしい易武山のお茶は、お茶会みたいなところでいろんなお茶に紛れてしまうと弱いのかもしれない。

丁家老寨青餅2012年 その1.

丁家老寨青餅2012年プーアル茶
製造 : 2012年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)丁家老寨古茶樹
茶廠 : 農家+漫撒工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : タイ北部の町 紙箱密封
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
沸きたての熱湯で淹れると香りがよい。

お茶の感想:
この数日滞在したタイの北部で飲んだお茶ではこれがいちばん。
飽きない。毎日でもよい。
この飽きない良さは、味がわかりやすいのはダメだという気がしてきた。
そう考えると、今年2013年の『漫撒古樹青餅2013年』は「黄印」・「青印」・「緑印」とあるなかで、この『丁家老寨青餅2012年』に近い「黄印」のつくり方が丁家老寨の茶葉には合っているのかもしれない。風味を引き出すのではなく、逆に隠す技術。技術なのかそれとも素質なのかは微妙だが、とにかく易武山のお茶の印象は空白に宿る。
殺青(鉄鍋炒り)でしっかり火を入れつつ火の味がしない。今年の秋からこの技術を追求してみようと思う。

ひとりごと:
豊饒のメコン川水系。
メコン川水系の小魚

版納古樹熟餅2010年 その1.

版納古樹熟餅2010年プーアル茶
製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨の古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県老茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : タイ北部の町 紙箱密封
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
タイ北部の暑いときなので、茶葉少量で2煎くらいで飲み切れるようにしている。熟茶は有機成分豊富なためか、茶湯を温かいところへ置いたままにすると腐るのが早い。

お茶の感想:
タイの北部に保存している一枚は、餅面からほんのり「かつお節香」がする。煎じると消えて無くなる。昆明の乾倉にもこの傾向があるので、どちらかというと乾燥した環境で保存されたものに多いのかもしれない。西双版納に保存しているのには今のところこの香りは無かったと思う。
西双版納の保存は、包みのある状態のままわずかな通気を許して、大量の餅茶をひとところにかためて置いているが、このことが「金花」という麹カビには良いのでは?と思っている。同じ部屋に置いていても、いつでも試飲できるように分けている一枚と、コンディションが違うような気がする。これについてはじっくり観察をつづけてみる。もちろん金花がついてほしい。
熟成3年めになるが濃密ながらクリアーな味わい。少しずつ透明度が増している。クリアーなのでつい濃くしがちだが、濃くしすぎると湯に粘度が増して口当たりがわるくなると思う。冬の身体にはコクのあるのも美味しいが、夏には向かない。
今年はオリジナルの熟茶づくりを失敗して出品できないが、原料となる晒青毛茶の仕上げ方、陳化の期間のとり方、発酵のタイミング、などなど熟茶づくりのコツがわかってきた。しかし、それでも西双版納の茶葉で西双版納の倉で発酵していては、異なる印象をつくるのは難しいかもしれない。

ひとりごと:
熟茶の保存熟成技術に研究の余地あり。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶

益木堂那カ古樹純料茶10年 その2.

益木堂那カ古樹純料茶10年プーアル茶
製造 : 2010年3月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
ほんとうは蓋碗でキッチリ淹れた方がよいお茶。

お茶の感想:
前回に引き続き那カのお茶。
このお茶が急に人気が出たのは、わかりやすさにあると思う。
茶山の生態環境といい、古樹の大きさといい古さといい、飲んだ時にパッとわかる味の輪郭やボリュームといい、後味の余韻といい、耐泡(煎の続くこと)といい、申し分ない。
3煎めくらいからクリーミーな舌触りがある。それだけ密度が濃いのだろう。
ほんの3年前まで製茶技術が悪かっただけで素質はあった。
しかし、こんなに良いのがなぜ清代のときに有名茶山として発掘されなかったのか?
これもわかる。
わかりやすいのはつまらないからだ。
今、茶荘も茶商もお客様もみんな急いでいる。この環境だからこそ再評価されたのだと思う。厳しい言い方になるが、このお茶に高値が付いたら茶商の仕事は楽だ。

ひとりごと:
お茶の味の鑑賞について過去のブログの記事を整理中。
例えば、ゴッホのひまわりには萎びたのや枯れかけたのが混ざっている。その味わい、お茶の味にもあると思う。茶商には美術商と同じ類の鑑賞力が問われる。
ソムタム
この数日毎朝ソムタム(パパイヤサラダ)。
最近レストランのソムタムには無い塩漬け蟹も塩漬け貝も入っているホンモノ。朝だけやってる屋台で買える。

益木堂那カ古樹純料茶10年 その1.

益木堂那カ古樹純料茶10年
製造 : 2010年3月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
ほんとうは蓋碗でキッチリ淹れた方がよいお茶。

お茶の感想:
那カの(カ)は、「上」と「下」の字を上下重ねたような文字。
海抜1900メートル。早春いちばんの収茶で茶気がとくべつ強い。
マスカット系の香り。全面的に濃厚で密度の高い味。余韻に残る煙草香。
孟海県のお茶の煙草香は、甘い果実のような香りの影に多かれ少なかれあるからセットなのだろう。
この2年で高騰した那カのお茶。
最近流行りの老班章を先頭に味の主張の強いのは、美術品に真っ赤っかや真っ黄っきを好む大陸の人にはウケるかもしれないが、奥ゆかしさを好む人にはどうなのだろう?飽きるような気がする。
那カは孟海県には珍しい小葉種の古茶樹。
小葉種は緑茶にするか紅茶にするかどちらかがよいと思う。

ひとりごと:
メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの
メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの。
やや不安定。お茶にアクが浮くが、不味くはならない。
どっちにしても水選びは面白い。

昼過ぎにスコール
昼過ぎにスコール。ヤシの葉の表情。

南糯山夏の薫る散茶2012年 その1.

製造 : 2012年5月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県南糯山生態茶
茶廠 : 農家
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 

お茶の感想:
南糯山夏の薫る散茶2012年
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
タイの北部は4月から5月がいちばん暑いときで、じっとしていても汗をかく。
水分とミネラルの補給にあっさり淹れて一日じゅう飲む。汗をかいたら茶酔いは少ないので生茶もたくさん飲める。
「夏の薫る散茶」と名付けたように暑い日に飲みたいお茶。
半発酵で桃のような甘い香りが暑苦しくないのは、渋味・苦味で清涼感を保っているからだろう。南糯山の渋味・苦味は舌にしばらく残るが、嫌な感じはしない。
半発酵度で渋味はより強くなっているが、他の風味とのバランスでかえって目立たない。
春の2番摘みの割に密度の濃い味。2012年は雨が少なかったせいか5月の2番摘みもよかったが、もしかしたら半発酵は2番摘みくらいのヌケた風味のほうが飲みやすいのかもしれない。

ひとりごと:
マンゴーは飽きるがマンゴスチンは飽きない。
同じことをしながらもサザエさんみたいな飽きないブログにしたい。
お茶も飽きないのがよい。
マンゴスチン

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