益木堂那カ古樹純料茶12年 その1.
製造 : 2012年3月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納ー上海 密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
お茶の感想:
”那カ山”に行こうとしたのだった。
遠すぎて道が悪すぎて途中で断念した。(この翌年舗装道路ができる)
地図では近くに見えたし、バイクでしか登れないようなガタガタの坂道があるとは書いていなかった。
那カには小葉種の古茶樹がある。上の写真に写っている茶樹は那カにゆく途中の山のもので、そこもやはり小葉種が多かった。
フワッと茶の香りの薫る小葉種のお茶。半発酵に仕上げると果実香をともなって華やかになる。わかりやすい美味しさで、近年プーアール茶の生茶を飲み始めた初心者にはこちらのほうがウケがよい。
当店のオリジナルのお茶は雲南大葉種のなかでも葉の大きく育つ原生の品種のものが多くて、それはどちらかというと香りが弱くて一見おっとりした風味で、しかも苦味・渋みはしっかりしているほうだから、慣れないことには美味しさがわかりにくいと言える。
西双版納にある樹齢200年を超える古茶樹で小葉種の多い地域は、孟臘県では旧六大茶山の象明茶区。今年9月に訪問した”革登山”はそのうちのひとつ。
+【革登山 古茶樹】
そして、孟海県では”那カ山”。
那カ山のお茶は2010年のを出品中だが、本日の試飲するのは同メーカーの2012年の品。
お茶の故郷の雲南省南部から北へ、そして世界中へと茶の栽培が広がってゆく過程で、寒さに強い小葉種のほうが優勢になる。今や世界中の人のほとんどが小葉種の味に慣れている。自分が飲んでみても小葉種のほうが風味が濃くてわかりやすい気がする。この2012年のは仕入れないけれど、2010年のに次いで良かった。
しかしそれが分かっていながら、なぜかこれを求める気にならない。革登山にしても那カ山の道中の山にしても、農家の人たちがタダでくれてやるサンプルの晒青毛茶すら持ち帰っていないのだ。
なにかを専門にやるということは、なにかひとつに愛情を注ぐということで、どちらかを贔屓にするということで、公正な立場で涼しい顔をして良し悪しを選べる人になることではない。
那カ山をあきらめた帰り道に、ドライバーをしてくれた南糯山の友人が、がっかりしている僕を見て可哀そうに思ったのか、通りかかった孟海県のダイ族の有名店の串焼きをおごってくれた。この地域では美味しいという評判が景洪市に住む自分にも聞こえていた。
その美味しさたるや涙がちょちょ切れそうなほどだった。その店の老板がすすめてくれた自家製の米焼酎で酔っぱらって忘れそうになっていたので、今思い出してここに記録しておく。あの店の鶏と豚の腸は景洪市のとはひとケタ違う美味しさだった。
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納ー上海 密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
お茶の感想:
”那カ山”に行こうとしたのだった。
遠すぎて道が悪すぎて途中で断念した。(この翌年舗装道路ができる)
地図では近くに見えたし、バイクでしか登れないようなガタガタの坂道があるとは書いていなかった。
那カには小葉種の古茶樹がある。上の写真に写っている茶樹は那カにゆく途中の山のもので、そこもやはり小葉種が多かった。
フワッと茶の香りの薫る小葉種のお茶。半発酵に仕上げると果実香をともなって華やかになる。わかりやすい美味しさで、近年プーアール茶の生茶を飲み始めた初心者にはこちらのほうがウケがよい。
当店のオリジナルのお茶は雲南大葉種のなかでも葉の大きく育つ原生の品種のものが多くて、それはどちらかというと香りが弱くて一見おっとりした風味で、しかも苦味・渋みはしっかりしているほうだから、慣れないことには美味しさがわかりにくいと言える。
西双版納にある樹齢200年を超える古茶樹で小葉種の多い地域は、孟臘県では旧六大茶山の象明茶区。今年9月に訪問した”革登山”はそのうちのひとつ。
+【革登山 古茶樹】
そして、孟海県では”那カ山”。
那カ山のお茶は2010年のを出品中だが、本日の試飲するのは同メーカーの2012年の品。
お茶の故郷の雲南省南部から北へ、そして世界中へと茶の栽培が広がってゆく過程で、寒さに強い小葉種のほうが優勢になる。今や世界中の人のほとんどが小葉種の味に慣れている。自分が飲んでみても小葉種のほうが風味が濃くてわかりやすい気がする。この2012年のは仕入れないけれど、2010年のに次いで良かった。
しかしそれが分かっていながら、なぜかこれを求める気にならない。革登山にしても那カ山の道中の山にしても、農家の人たちがタダでくれてやるサンプルの晒青毛茶すら持ち帰っていないのだ。
なにかを専門にやるということは、なにかひとつに愛情を注ぐということで、どちらかを贔屓にするということで、公正な立場で涼しい顔をして良し悪しを選べる人になることではない。
那カ山をあきらめた帰り道に、ドライバーをしてくれた南糯山の友人が、がっかりしている僕を見て可哀そうに思ったのか、通りかかった孟海県のダイ族の有名店の串焼きをおごってくれた。この地域では美味しいという評判が景洪市に住む自分にも聞こえていた。
その美味しさたるや涙がちょちょ切れそうなほどだった。その店の老板がすすめてくれた自家製の米焼酎で酔っぱらって忘れそうになっていたので、今思い出してここに記録しておく。あの店の鶏と豚の腸は景洪市のとはひとケタ違う美味しさだった。
- 2013.11.30 Saturday
- プーアール茶2012年
- 21:12
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- by ふじもと