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茶教室・京都

巴達古樹紅餅2010年紅茶 その14.

製造 : 2010年04月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山曼邁寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : マグカップ
巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹紅餅2010年紅茶

お茶の感想:
固形の茶葉を崩すのは面倒だけれど、茶葉に触れて指先の感触を記憶する。
指が茶葉の良し悪しを知るようになる。
紅茶もそう。
【巴達古樹紅餅2010年紅茶】
知ることよりも知るプロセスが大事。
巴達古樹紅餅2010年紅茶
今回はマグカップにひとつまみの茶葉。そこに熱い湯を注ぐだけ。
知識は、不特定多数の”みんな”を意識している。
個人にとって大事なのは内側。
手元の紅茶が美味しく飲めるかが大事。
他人の飲む紅茶が美味しく飲めるかどうかではない。

春節の大みそかにダイ族の「年夜飯」に行ってきた。
西双版納のダイ族料理
西双版納のダイ族料理の味覚はひととおりの試したつもりでいたが、はじめて出会うのがあった。生の豚の血。
豚の血
今日殺した豚の血を塩と香草とスパイスで味付けしてある。
プルンとしたゼリーのように固まっているが、口の中で溶けて液体になる。
これが美味かった。血なまぐさいのかと思っていたが、そんなことはなくてむしろ清淡な味わい。舌触りや後味もサッパリしている。脂ぎった肉とは対照的な味覚だった。
自家製の米焼酎の肴にこればかり食べていたいと思ったけれど、慣れない珍味は少しにしておくのがコツ。

可以興青磚茶1990年代 その2.

製造 : 1990年代
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山
茶廠 : 可以興茶庄(孟海茶廠?)
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 磚茶
保存 : 昆明乾倉 紙包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 大きめの蓋碗

お茶の感想:
1990年代くらいの無名の老茶。
高価な有名な老茶は鑑定する面白さがあるが、無名のは鑑定はできないが鑑賞はできる。
高級茶としてつくられた有名なお茶ではなく、生活のお茶としてつくられた無名のお茶。
しかし1990年代の無名の老茶も近年は値上がりしてきて、粗悪な偽物が大量につくられるようになって、鑑賞の観点も変わってきている。
まずは清潔であること。腐っていないこと。そんな根本的なところが大事になる。
ダメージのある味を老茶の熟成味だと主張する業者が多い。
熟成味を知らない人は、そんなものかと思ってしまう。
本物であろうが偽物であろうが、清潔で健康なお茶を入手したい。
この観点から見て、『可以興青磚茶1990年代』は良い。
初めて飲んだ時に「紅茶か?」と思ったくらい軽発酵がすすんでいたが、その割には辛味しっかり。この軽発酵は陳年茶葉によるもの。
圧延加工する前に、晒青毛茶のまま1年か2年寝かしてある。このときに易武山の夏の温暖湿潤な環境で、無加水のまま微生物発酵する。
可以興はもともと大衆向けのお茶しかつくらないメーカー。茶摘みは若葉が大きく成長するのを待って一芽三葉が摘み取られる。産量が稼げてお茶の価格を安くできるからだ。この一芽三葉には辛味の成分が多い。
新芽・若葉でつくられた『中茶牌65周年青磚03年』と比べてみる。
可以興青磚茶1990年代プーアル茶と中茶牌65周年青磚03年プーアル茶
左: 可以興青磚茶1990年代
右: 中茶牌65周年青磚03年
可以興青磚茶1990年代プーアル茶と中茶牌65周年青磚03年プーアル茶
左: 中茶牌65周年青磚03年
右: 可以興青磚茶1990年代
こうして比べると『中茶牌65周年青磚03年』のほうが舌にまろやかで、辛味・渋味が少なく感じる。収斂味とも呼ぶ。
茶葉の成長度の違いが現れている。
西双版納で収斂味といえばこの橄欖。
橄欖・オリーブ
写真は漫撒山の野生モノ。
オリーブのことだけれど、オリーブ油になるのとは品種が違うのだろうか、やたら酸っぱい。酸っぱいを通り越してシワシワした刺激が舌や唇の内側や歯茎まで麻痺させるような味覚。
擦り傷・切り傷・打ち身が多い山の仕事で、体がこの味覚を欲しがるのだろうか、山ではたまらなく美味しいと思う。地元の人たちは唐辛子や塩をまぶして「シーシー」言いながら食べる。
西双版納の西側の茶山のお茶は収斂味が強い。布朗山・南糯山・孟宋山など孟海県のお茶。
老班章が近年になって高騰しているのも、地元の人々の嗜好が人気を後押ししていると思う。

大益銷台A磚90年代 その2.

製造 : 1990年代
茶葉 : 雲南省西双版納大葉種喬木晒青茶
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 磚茶
保存 : 昆明乾倉 紙包みのまま
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
大益銷台熟A磚90年代プーアル茶

お茶の感想:
このお茶を試飲。
【大益銷台熟A磚90年代 その1.】
大益銷台熟A磚90年代プーアル茶
お客様からのリクエストでひとつ取り寄せることになったのだが、そういえばこのお茶は生茶がブレンドしてあった。
1990年代以降の熟茶はどれも渥堆発酵が強くて味は似たりよったり。
もしかしたら、このお茶は個性的なのではないか?
まず、一般的な熟茶よりも色の出方がゆっくり。透明感のある茶湯になる。
そして甘さ控えめでサッパリした口当たり。これは発酵の軽い『7581荷香茶磚97年』と似ているが、このお茶『大益銷台熟茶磚90年代』の場合は生茶ブレンドの効果でサッパリしていると思われる。
生茶の茶葉は圧延の時に茶葉同士で接着しやすいから、湯を注いでからもほぐれにくい。じっくり抽出すると色は濃く出る。
大益銷台熟A磚90年代プーアル茶
濃くなると生茶独特の酸味や収斂味と呼ぶシワシワくる渋味が出てくるが、甘い熟茶の風味と合わさるとバランスが良い。よくある甘ったるい感じはしない。全体的にさっぱりした飲み口。熟茶の味に飽きた人にはちょうど良い感じ。
大益銷台熟A磚90年代プーアル茶
参香と呼ぶ朝鮮人参っぽい香りがある。
良いと思ったけれど、『7581荷香茶磚97年』と比べると劣る。
【7581荷香茶磚97年 その1.】
7581荷香茶磚97年プーアル茶
やはり生茶をブレンドするという誤魔化しは味の濁りにつながる。

銷台甲級沱茶90年代 その4.

製造 : 1990年代
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県大葉種晒青茶
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 沱茶
保存 : 西双版納ー昆明乾倉 紙包
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋
銷台甲級沱茶90年代プーアル茶

お茶の感想:
普通に美味しい熟茶。
【銷台甲級沱茶90年代 その1.】
熟茶は美味しいのと不味いのとの差はあれど、美味しいのと美味しいのを比べてみたらあんがい似ている。
生茶のような山ごとに風味の異なるのとか、そういうのはない。
孟海郎河熟沱茶1995年プーアル茶
老同志巴達山熟磚茶2001年プーアル茶
中茶牌9016沱茶1990年プーアル茶
孟海茶廠老茶頭2002年プーアル茶
『孟海郎河熟沱茶1995年』
『老同志巴達山熟磚茶2001年』
『中茶牌9016沱茶1990年』
『孟海茶廠老茶頭2002年』
いろいろ比べても、やはり『銷台甲級沱茶90年代』ひとつで良い。
ちょっとメモ。
老同志巴達山熟磚茶2001年プーアル茶
老同志のは粉砕されている茶葉のために湯が濁る。味も濁る。やはり葉の形が残っているほうが透明感があって味もサッパリとする。
老茶頭はまったくダメだった。

可以興青磚茶1990年代 その1.

製造 : 1990年代
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山
茶廠 : 可以興茶庄(孟海茶廠?)
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 磚茶
保存 : 昆明乾倉 紙包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗

お茶の感想:
試飲待ちのサンプルの中に2003年と2004年の易武山の同じ銘柄のお茶があった。
順林号茶荘の餅茶。聞いたことのない茶荘だけれど、たぶん古茶樹モノだろう。
有名茶山のお茶は産地偽装されているのがほとんど。
順林号茶荘易武山青餅プーアル茶
どちらも期待していたほどではなかった。
試飲で産地の特定は難しいが、とりあえず”易武山らしい”感じがしていたら良い。その点では大丈夫だった。
近年の傾向として濃い味や強い香りが好まれてきている。
孟海県の老班章や臨滄市の冰島の人気はまさしくその嗜好の変化が背景にあると思う。
大衆にわかりやすい高級感覚。
易武山のは良いものほど味が姿を隠す。
上等なほどひとくちめは味がしない。姿が見えない。理解(したようなつもりになる)を急ぐ現代の知識の在り方からすると、易武山の味は面白くないのだろう。
順林号茶荘易武山青餅プーアル茶
2003年のほうの葉底は微生物発酵したような黒さ。
しかし、美味しくないのは仕方がない。
サンプルにあったちょっと古い生茶。『可以興茶庄』。
1990年代だろうか。ホンモノなら易武山の茶葉かもしれない。
可以興青磚茶1990年代プーアル茶

可以興青磚1990年代プーアル茶
可以興青磚1990年代プーアル茶
易武山の茶葉だった。
もともと大衆茶としてつくられていて、味の濃い印象がある。
後日改めて一枚モノを入手してから再度試飲してみる。
「可以興茶庄」は、1926年創業でレンガ型の磚茶を専門にしていたから、大衆茶のメーカーだった。国の政策のために1950年くらいにいったん終わっているはずだが、ブランドだけは引き継がれて生産が続いていたらしい。1950年頃から2000年頃までの専売公社制の時代は、中茶公司や孟海茶廠の下請けになっていたのだろうか。
現在ネットで検索してみたら、2001年にこのブランドの商標を買った会社が新しいメーカーを起こしている。いかにも昔から続いているように書いているが、まったく別モノだろう。オーナーが異なる。
易武山の古い茶庄にはそういうのが多い。昔の仕事を継承するほうが難しいのだから、堂々と自分の名前で新しく始めたらよいのにと思う。

下関甲級鉄餅05年 その2.

製造 : 2005年
茶葉 : 雲南省臨滄茶区大葉種喬木晒青茶ブレンド
茶廠 : 雲南大理下関茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 昆明 紙包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
下関甲級鉄餅05年プーアル茶
下関甲級鉄餅05年プーアル茶
下関甲級鉄餅05年プーアル茶

お茶の感想;
試飲中のお茶の中に”鉄餅”と呼ぶタイプの生茶が4種ある。
今日はこれを一気に飲み比べた。
鉄餅は円盤型の餅茶だが、鉄の型で強く押し固めてカチカチなのが特徴。
茶葉をしっかり密着させるために、まずは深く蒸される。
強い圧延で潰れた茶葉からにじみ出る汁が接着剤となってカチカチに固まる。
茶葉の隙間が少なく水分の抜けが悪いため、やや高温乾燥される。
この時点で、原料の晒青毛茶(天日干し緑茶)からかけ離れた風味になっている。
一般的な餅茶は、軽く蒸して、圧延も軽いので、晒青毛茶との風味の差はそれほど大きくない。
鉄餅独特の風味がある。
個人的には好きじゃない。
鉄餅にも、美味しいのと美味しくないのとがある。
過去の2つの名作は美味しかったと思う。
【83鉄餅プーアル茶】
【早期藍印鉄餅50年代】
メーカー・銘柄・熟成年数を問わず鉄餅にはハズレが多い。
上の写真の『下関甲級鉄餅05年』はハズレだった。
大きくハズしてはいないが、もっと美味しいのがあるはずなので、これをベースにして以下の4つを比べる。
下関美術字鉄餅03年プーアル茶
下関美術字鉄餅03年プーアル茶
『下関美術字鉄餅03年』
下関小紅鉄餅01年プーアル茶
下関小紅鉄餅01年プーアル茶
『下関小紅鉄餅01年』
下関黄印鉄餅99年
下関黄印鉄餅99年プーアル茶
下関黄印鉄餅99年プーアル茶
『下関黄印鉄餅99年』
下関美術字鉄餅95年
下関美術字鉄餅95年プーアル茶
下関美術字鉄餅95年プーアル茶
『下関美術字鉄餅95年』
この最後の1995年の『下関美術字鉄餅95年』だけが美味しい。
葉底の茶葉は大きく弾力もある。素材が良い。
はじめの2煎めくらいまでクスリっぽかった。鉄餅ならではの風味。

漫撒古樹青餅2013年・黄印 その8.

製造 : 2013年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山丁家老寨古茶樹
茶廠 : 農家+漫撒工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納紙包み+竹皮包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
漫撒古樹青餅2013年・黄印プーアル茶

お茶の感想:
昨夜お茶好きの人が訪ねて来て試飲会をした。
メジャーな茶山の生茶に興味があったみたいで、この四つになった。
  1. 『丁家老寨青餅2012年』
  2. 『漫撒古樹青餅2013年・青印』
  3. 『益木堂那カ古樹純料茶10年』 
  4. 『冰島古樹青餅2013年』 

4つはどれも美味しいと思ったが、”青印”が際立っていた。
”冰島”は強いけれど奥ゆかしさがなかった。
”那カ”は濃いけれど魅力がなかった。
歴史の一番古い漫撒山は、詩的な情緒がある。
甘いとか苦いとか渋いとか濃いとか、香りが特別とか強いとか弱いとか。
そんな安っぽい良さではない。
「漫撒山ので紅茶をつくったどうなるのですか?」と聞かれた。
わかりやすく言えば、”緑茶”をつくっても”青茶”をつくっても”紅茶”をつくっても、漫撒山のお茶の情緒は変わらないだろう。
そんなことを考えて今朝は”黄印”のほうを飲んでみた。
【漫撒古樹青餅2013年・黄印】
漫撒古樹青餅2013年・黄印プーアル茶
できたてのときに少し気になった焦げ味は消えている。むしろシナモンのような香りのスパイスになっている。
プーアル茶試飲
試飲を待つサンプルの茶葉が溜まってきた・・・・。

孟庫戎氏宮廷小熟餅05年 その3.

製造 : 2005年
茶葉 : 雲南省臨滄市双江県孟庫大雪山茶区晒青毛茶
茶廠 : 双江孟庫戎氏茶叶有限公司
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 小餅茶145g
保存 : 昆明−上海 紙包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
孟庫戎氏宮廷小熟餅05年プーアル茶
孟庫戎氏宮廷小熟餅05年プーアル茶

お茶の感想:
『孟庫戎氏宮廷小熟餅05年』。
近年の典型的な濃くて甘い熟茶。
よく考えてつくってあると思う。
濃くて甘い風味の熟茶は、味のボリューム感はあっても輪郭みたいなのがぼやける。
雨の日にはしっくりくるが、晴れた日にはいまひとつパッとしない。
その点、このお茶は細かく崩れた茶葉ながら旬の新芽・若葉の配分が多いため、風味に刺激があってシャキッとしている。
”宮廷”という名前は、本来は有名茶山の形の整った旬の新芽・若葉のみでつくられた高級茶だったが、最近は小さく細かな茶葉で新芽がある程度あれば、産地は関係ない。
このお茶の宮廷も特別な意味はない。
孟庫戎氏宮廷小熟餅05年プーアル茶
孟庫戎氏宮廷小熟餅05年プーアル茶
粉砕した茶葉と宮廷クラスの新芽・若葉をブレンドすることで、価格を抑えつつも味の輪郭を保ち、バランスよく仕上がっている。1枚145gというミニサイズも買いやすくてよい。
雰囲気だけ高級。

7581荷香茶磚97年 その2.

製造 : 1997年
茶葉 : 雲南大葉種晒青茶景谷茶区
茶廠 : 中国土産畜産雲南茶叶進出口公司 昆明茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 磚茶
保存 : 昆明乾倉 紙包密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 大きめの蓋碗・小さめの蓋碗
7581荷香茶磚97年プーアル茶
7581荷香茶磚97年プーアル茶

お茶の感想:
『7581荷香茶磚97年』 。
20年前くらいの香港の飲茶でプーアール茶を覚えた方は、カビ臭いような熟茶を知っていると思う。
飲茶レストランによってもその味は異なっていて、ひどいのもあったけれど、中には上品なのもあった。
干し草っぽい感じもあるし、よもぎ餅っぽい苦味も、小石を舐めたような味もあっただろうか。
香港で二次加工された風味もあれば、もともとそんなふうにできたお茶もあったと思う。
1980年代の熟茶にはもともとそんなふうなお茶があった。
熟茶づくりを経験してからわかってきたのだが、これは発酵のタイプが異なる。
渥堆発酵の管理方法が異なる。
熟茶は1970年代・1980年代・1990年代・2000年代と発酵のタイプが少しずつ変わってきている。近年になるほど濃くて甘い風味になった。
けれど、それと引き換えに失った風味もある。
このお茶『7581荷香茶磚97年』は、1997年制でありながら1980年代の風味がある。
飲茶のお茶ほどクセはないが、奥底のほうにその系統の風味が漂っている。
失った風味は嗜好性が高い。
いつもの店のいつものお茶を飲む人にはよくても、初めて飲む人たちには嫌われる可能性もある。
昔の味は慣れた人には魅力的だった。
どちらかというと”陰”の風味で、現在のは濃い甘い”陽”の風味。
味だけではなく体感や薬効にも違いがあるはず。
発酵のタイプが異なるということは、活動する菌類や、そこでつくられる成果物も異なるから。
老茶の熟茶を探すなら、このお茶『581荷香茶磚97年』を基準にしようと考えた。
2000年熟茶プーアル茶
2001年熟茶プーアル茶
2002年熟茶プーアル茶
98年熟茶プーアル茶
1999年の熟茶プーアル茶
いろいろ飲んでみたが、どれも似たりよったり。現代の濃い甘い風味。
1999年の熟茶プーアル茶
発酵のタイプの違う熟茶はひとつも見つからなかった。
年代を偽っているお茶も多い。

中茶牌65周年青磚03年 その3.

製造 : 2003年
茶葉 : 雲南大葉種晒青茶
茶廠 : 中国土産畜産雲南茶叶進出口公司
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 磚茶
保存 : 昆明ー上海 紙包密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 大きめの蓋碗
中茶牌65周年青磚03年プーアル茶
中茶牌65周年青磚03年プーアル茶

お茶の感想:
『中茶牌65周年青磚03年』。
廉価なお茶としてつくられたメーカーの65周年記念茶。
しかし美味しい。
他のもうちょっと高級なお茶と比べても負けない。
例えば1990年代のこれ。『老樹圓』。
老樹圓プーアル茶
似たような系統の『下関鉄餅』の1990年代のには負けない。
たまにこういうのがあるからお茶探しは面白い。
もちろん高級茶には負ける。
例えば、『冰島古樹青餅2013年』 (むちゃくちゃ美味しい)
冰島古樹青餅2013年プーアル茶
例えば、『老班章磚茶2008年』 (むちゃくちゃ高い)
老班章磚茶2008年プーアル茶
茶業が民営化されてから、現在のお茶づくりはどこかヘンにチカラの入ったお茶が多くて、美味しくても疲れる。
美味しくて疲れない。チカラの抜けたお茶でありながら、手を抜いているわけではない。こういうのは民営ではつくれないのかもしれない。
中茶牌65周年青磚03年プーアル茶
大衆茶づくりのほうが高級茶づくりよりもずっと難しい。
その難しいことを昔の人たちはしていた。
経済や社会や自然環境の変化など、いろいろ理由はあるけれど。


茶想

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