香椿林単樹春の散茶2015年 その1.
製造 : 2015年03月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)香椿林
茶廠 : 漫撒山の工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : プラスチックバッグ密封
茶水 : ミネラルウォーター農夫山泉
茶器 : 小さめの蓋碗
お茶の感想:
いろんな植物がいる中で、人に好かれる植物は、もっと好かれるように進化してますます繁栄している。
米・麦・綿花・トウモロコシ・ジャガイモ・トマト・・・・・茶。
世界中に繁栄した植物は、ある意味で世界征服に成功している。
人は植物を養っているつもりかもしれないが、実のところ人は植物に養われている。
人は植物を品種改良してきたが、植物が人を利用して品種改良をさせた。
そういう見方があると植物学者が話していた。
そう考えると栽培に人の手が加わるほどに、人に好かれるお茶の味になった品種改良の歴史は、人工的で不自然と見るよりも、自然のなりゆきと見たほうがしっくりくるかもしれない。
野生茶やそれに近い自然栽培のお茶に、人に好かれる風味を求めるのは矛盾している。
このお茶『香椿林単樹春の散茶2015年』は、深い森の甘いお茶。苦味・渋味がほとんどない。
しかし、ほんの少しだけで気付かないと思うが、人に好かれないある種の風味を持つ。野生の棘味、エグ味とも言える。この味をもつお茶は原生種の血が濃いと見て、毎日飲むお茶にはしない。
”香椿林”は地名で漫撒山の一帯に所属する。
漫撒山の単樹だから、もちろん森の中の一本。他の木々の陰に生きるお茶。
同じく漫撒山の”弯弓”や”一扇磨”のほとんどを野生種と言わないのは、貢茶で栄えた200年以上前に、明らかに誰かが茶を摘んだ形跡である幹のあたりの枝分かれや歪曲、何十年かに一度は台刈りしたものによる幹の分岐があるからだ。
過去に品種改良を試みたかもしれないから、人に好かれる飲みやすい風味であってもおかしくはない。
このお茶の采茶(茶摘み)には立ち会っていないが、茶樹の様相はだいたい想像がつく。
これまでに西双版納の山々で何度か出会ってきたが、共通点として、昔に人が茶葉を摘んだ形跡である幹のあたりの枝分かれや歪曲が少なく、一本スラっとまっすぐ上に伸びている。
この写真の茶樹の感じに似ているはず。
人に好かれない風味がかなり薄れていて、美味しく飲めて、ちゃんとお茶の味がする。
こういう曖昧なのが面白い。
遠い昔に茶と人との関係がはじまった西双版納。
野生か栽培か?
自然か不自然か?
いろいろ考えさせられる。
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)香椿林
茶廠 : 漫撒山の工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : プラスチックバッグ密封
茶水 : ミネラルウォーター農夫山泉
茶器 : 小さめの蓋碗
お茶の感想:
いろんな植物がいる中で、人に好かれる植物は、もっと好かれるように進化してますます繁栄している。
米・麦・綿花・トウモロコシ・ジャガイモ・トマト・・・・・茶。
世界中に繁栄した植物は、ある意味で世界征服に成功している。
人は植物を養っているつもりかもしれないが、実のところ人は植物に養われている。
人は植物を品種改良してきたが、植物が人を利用して品種改良をさせた。
そういう見方があると植物学者が話していた。
そう考えると栽培に人の手が加わるほどに、人に好かれるお茶の味になった品種改良の歴史は、人工的で不自然と見るよりも、自然のなりゆきと見たほうがしっくりくるかもしれない。
野生茶やそれに近い自然栽培のお茶に、人に好かれる風味を求めるのは矛盾している。
このお茶『香椿林単樹春の散茶2015年』は、深い森の甘いお茶。苦味・渋味がほとんどない。
しかし、ほんの少しだけで気付かないと思うが、人に好かれないある種の風味を持つ。野生の棘味、エグ味とも言える。この味をもつお茶は原生種の血が濃いと見て、毎日飲むお茶にはしない。
”香椿林”は地名で漫撒山の一帯に所属する。
漫撒山の単樹だから、もちろん森の中の一本。他の木々の陰に生きるお茶。
同じく漫撒山の”弯弓”や”一扇磨”のほとんどを野生種と言わないのは、貢茶で栄えた200年以上前に、明らかに誰かが茶を摘んだ形跡である幹のあたりの枝分かれや歪曲、何十年かに一度は台刈りしたものによる幹の分岐があるからだ。
過去に品種改良を試みたかもしれないから、人に好かれる飲みやすい風味であってもおかしくはない。
このお茶の采茶(茶摘み)には立ち会っていないが、茶樹の様相はだいたい想像がつく。
これまでに西双版納の山々で何度か出会ってきたが、共通点として、昔に人が茶葉を摘んだ形跡である幹のあたりの枝分かれや歪曲が少なく、一本スラっとまっすぐ上に伸びている。
この写真の茶樹の感じに似ているはず。
人に好かれない風味がかなり薄れていて、美味しく飲めて、ちゃんとお茶の味がする。
こういう曖昧なのが面白い。
遠い昔に茶と人との関係がはじまった西双版納。
野生か栽培か?
自然か不自然か?
いろいろ考えさせられる。
- 2015.04.27 Monday
- プーアール茶2015年
- 09:11
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- by ふじもと